BLACK TIDE BREWING (宮城県気仙沼市)
United Athle Works 1772-01 / 1384-01, United Athle 5001-01 / 7059-01 / 3000-01気仙沼発のクラフトビールブリュワリーとして大きな注目を集めているブラックタイドブリューイング。
彼らが今回、United Athle Worksとのコラボレーションアイテムに大きくプリントしたのは、
“BREWED WITH PRIDE IN KESENNUMA”の文字。
熱い想いと誇りを背負い働く姿に迫った。
愛する街・気仙沼から
世界に誇るビールを
宮城県の北端、世界三大漁場のひとつである三陸海岸に面し、古くから漁業が盛んな港町として知られる気仙沼。リアス海岸と緑豊かな山々に囲まれた美しい町だ。震災から12年、さまざまな復興事業が展開され被災以前の風光明媚な町並みを取り戻しつつある。再建された生活基盤を活用したまちづくりが進んでいる今、復旧・復興の一助となりたいという思いで日本全国から集まった人々が立ち上がった。それが、今回United Athle Worksとコラボレーションしたブラックタイドブリューイング(以下、BTB)だ。彼らがビールづくりで大切にしているという4つのキーワード、“ストーリー”“革新性”“コネクション”“質と量”。ビールづくりだけでなく、BTBという存在そのものを表しているといっても過言ではないこの4つの言葉から、彼らの仕事に懸ける思いを探ってみた。インタビューには、営業部長の丹治氏が答えてくれた。
「まずはじめに、“ストーリー”からご説明したいと思います。私たちはみな、気仙沼という場所に惹かれ、そしてこの町のためにクラフトビールで復興を後押ししたいという思いで集まったチームです。私個人は東日本大震災のボランティアで来たことがきっかけなんですが、気仙沼の人々の前向きな気持ちや部外者だった私たちを温かく受け入れてくれた優しさに心底惚れ込んだんですね。冒頭のページに出ているヘッドブリュワーのジェームズをはじめ、我々BTBのメンバーはみんなそう。人を動かし、人と人をつないでくれる不思議な力を持った飲み物であるクラフトビールを武器に、津波で全てが流された内湾地区に醸造所を立ち上げ、そこで気仙沼内外のいろいろな人たちが交流できる場所を醸成していきたい、というのが我々のミッションでありストーリーなんです。そういった物語や背景があるからこそ、美味しいビールができるんじゃないかと考えています。そして、2つめのキーワードは“革新性”。私たちは、気仙沼から世界へをスローガンに掲げているんですが、世界に誇れるビールを作るためには、常に新しい何かを求めることがとても大切なことなんです。海外のクラフトビールシーンでは、常に何かが起きていてスピーディーに動いています。そんな中で、BTBが世界水準の新しい試みをできているのは、アメリカ・ポートランドで長くクラフトビールに携わってきたジェームズをはじめ、さまざまな分野のプロフェッショナルが集まったチームだから。その他にも、気仙沼の企業や国内外の他醸造所とのコラボレーションなども行っているんですが、こういった共同作業や意見交換を通じて、新しい発見やチャレンジが生まれ、お客さまにとってもワクワクする特別なビールを提供できるのではないかなと思っています。3つめは“コネクション”。ただ、ビールを提供するだけではなく、私たちのクラフトビールを通じて人々がつながってほしいと考えているんです。そして何より一番の思いは、ここ気仙沼で一緒に乾杯できるつながりを作りたいということです。クラウドファンディングを通じて全国から一緒に盛り上げてくれる仲間を募ったり、主要都市部のビアバーでイベントを開催してその土地の人たちと乾杯したりしながら、我々のクラフトビールを通じて気仙沼に興味を持ってもらおうと頑張ってきました。私たちのビールを飲んだ日本全国、そして世界の人々に“気仙沼に行って現地で飲みたい!”と思ってもらえることがBTBの目指すところです。その一方で、気仙沼の人たちからBTBのビールは地元・気仙沼で作られているんだよ、と周りの人に自慢してもらえるような存在になれたらとも思っています。そして最後に“質と量”です。質と量、どちらも大切にしていて、本場アメリカの味わいを再現することだけでなく、さまざまな種類を揃えることにもこだわっています。BTBでは、醸造開始から約3年で100種類以上のビールをつくってきました。たとえば、苦いビールから甘いビール、キラキラに輝く黄色いビール、濁ったビール、フルーティなビール、キレのあるビールなど、本当にさまざま。ビールならではの多様性をもっと知ってもらいたいという思いから、たくさんの種類をリリースしているんです。いろいろなビールを飲む中でこの味わい・スタイルが好き、とお客さま自身の発見につながり、もっと身近な存在になってくれるかなと思っているんですね。瓶ではなく、軽量で品質保持に向いている缶での流通を選んだのも、質と量へのこだわりからです」
「ブリュワーたちが肩肘張らずに仕事を楽しめるユニフォーム」として選んだのはTシャツとワークシャツ。背中に大きくプリントされたのは、インタビュー本文でも触れたBTBの熱いミッションだ。一方、「地元の漁師さんにも着てもらえそう」とチョイスしたコーチジャケットには、背面に気仙沼の伝統的な凧である“日の出凧”をモチーフにしたBTBのオリジナルロゴをプリント。どちらも背面の大きなプリントで、“想いを背負う”一枚に仕上げた。エプロンを含む各アイテム正面にはオフィシャルのロゴをあしらい、ユニフォームらしさも加味。ちなみに、自慢の缶ビールを収めた缶クーラーや各アパレルのロゴで使用されているグリーンは、実はBTBのコーポレートカラー。黒潮を彷彿とさせる藍や黒のボディに、気仙沼の山々を表すグリーンが映える粋な配色も狙いのひとつなのだとか。郷土愛にあふれた数々のエッセンスと日常に馴染むカジュアルなプロダクトデザインで、スタッフだけでなく、お客さまや地元の人たちとも一緒に楽しめそうなプロダクトに仕上がった。
カジュアルなユニフォームに
熱いミッションを背負う
彼らのミッションである“BREWED WITH PRIDE IN KESENNUMA”。日本語にすると、“気仙沼の誇りを込めた醸造”を意味する。この素晴らしい気仙沼という場所でクラフトビールを作ることを誇りに思い、気仙沼の人々が世界に誇れるビールを作り続けるという想いを込めた、いわばBTBの社是だ。今回、United Athle Worksとコラボレーションして作り上げた新しいユニフォームは、そんな熱い想いを背負うことを念頭にデザインしたという。
「この言葉の通り、わたしたちにとって“誇りを持って気仙沼でビールを作る”というミッションは原点であり最終目標なんです。単なるローカルの醸造所ではなく“気仙沼” だからやっている、と。だからこそ、チーム全員が着るユニフォームには、この言葉を大きくダイレクトに盛り込みました。社是を背負うというと昭和っぽくてちょっと重いとか、堅苦しいというイメージを持たれてしまいがちですが、Tシャツやワークシャツ、コーチジャケットなど日常に馴染んだカジュアルなアイテムにプリントしたおかげで、ちょうどいいバランスに仕上がっているのかなと。そもそも、肩肘張らずに楽しめるクラフトビールというものを作っている私たちですから、かっちりした制服的なユニフォームよりも、ラフでカジュアルなもののほうが合うんですよね。背負った想いや誇りを大切にしつつも、カジュアルな服で肩肘張らずに楽しんで働けるものがちょうどいいんじゃないのかなと思っています。ミッションの他にも、気仙沼の伝統的な凧をモチーフにしたロゴを入れたり、黒潮を彷彿とさせる暗い藍色のボディを選んだりと、より私たちの思いが乗るように細かいデザインにもこだわりました。ちなみに、今回のアイテムはまだ販売予定はありませんが、今後醸造所の外でも展開していけたらなと考えています。というのも、私たち作り手と売り手だけでなく、お客さまにも一緒にこのユニフォームを身に着けてもらって乾杯したいなと思っていて。アーティストのツアーグッズとかスポーツチームのユニフォームとかもそうですが、揃いの服を着ると一体感が出て最高の空間になると思うんです。僕らだけでなく、僕らを通じてつながった人たちが、BTBのクラフトビールと乾杯の時間をより楽しむためのツールになったらいいなと考えています」
地元の人々とともに、世界へ誇れる気仙沼のクラフトビールを創る!をスローガンに2019年に始動した、世界品質のビールを作る新進気鋭のブリュワリー。社名は、黒潮と親潮がぶつかり豊かな水産資源を持つ三陸沖に面した気仙沼にちなみ、下から突き上げ勢いのある黒潮(=BLACK TIDE)から名付けられたそう。
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